新刊ニュース
「公私計画論」の構成は3つに分かれている。「序論」では、公私計画論とは何かという全体の概念を提示し、研究成果全体の基本的方向性を示している。
「論説」では、7つのテーマとなる「コミュニティデザイン論」「公私「まちニハ」論」「民間開放論」「住生活論」「歴史継承論」「環境・防災論」「都市河川空間の領域デザイン論」について委員それぞれが論じている。最後の「事例」では、全国水辺の公私空間MAPとして、全国に分布する水辺空間事例を取りまとめている。
日本建築学会の監修による「水辺」「親水」に関する新機軸の研究成果として、大学および研究機関をはじめ、多くの同様の研究分野の方々の目に留まることを切に願っている。
アジアの水辺に残る、多様性を極めながらも個にして普遍的な水辺の暮らしと、
近代化のうねりを受け、その変容する姿を見つめる――。
アジアの水上住居は原始的のようでいて、環境と一体化する生活空間は今日的な示唆に溢れている。自然の脅威を回避し、快適で持続可能な環境をつくる知恵は伝統文化の賜物である。しかし、急速な都市化の波でこうした空間がいま減少しつつある。10年前は萌芽にすぎなかった現代社会との摩擦に注視しながら、価値あるアジアの環境的な空間づくりをフィールドワークの成果からビジュアルに読み解く。失われつつある貴重な生活文化の記録。小社好評既刊『アジアの水辺空間』の続編。