雨水を住宅の冷暖房に利用した実験住宅を大学キャンパス内に建設した。この住宅では、屋根に降った雨水を地下に貯めて、冬には、雨水を太陽熱温水器で暖めて床暖房に利用し、夏には、貯めた雨水を地熱で利用して冷やして床冷房に利用したり、屋根に散水して天井面を冷やす仕組みになっている。また、この実験住宅では、夏と冬の太陽高度を計算して、軒の長さを決めているため、冬は床のタイルが直接太陽光を受けて熱を蓄え、夏は床に直接日射を受けないため、夜に冷えた床が次の日まで持続する。その他、屋根の空気層で暖気や冷気をつくったり、基礎のコンクリートで蓄熱、蓄冷を行うなどの実験も行われる。まだ、実験の効果が検証されていないが、このように雨水を有効に活用することは、快適な室内環境をつくることに役立つだけでなく、上水道の負担軽減や、都市型洪水の抑止、建物周辺の微気候調整にも効果がある。
2008年1月竣工
日経アーキテクチャー主催 創刊750号記念コンペ 課題「どこにでもある街のどこにもない場所」結果:選外佳作(応募総数165点)。
計画案
before after
東京都建設局主催の住民参加型の河川改修検討会において、密集住宅地内を流れる中小河川白子川の改修計画案を作成。区部の掘割となった一級中小河川において、川に親しむ水辺散歩道と多自然型の緩傾斜護岸を実現させる試み。延長約1,000m。
日本建築学会設計競技 課題:「みち」 結果:4位/288作品中の優秀賞
郊外住宅地の都営住宅に隣接する中小河川の改修計画案を作成して東京都建設局へ提案。地元関心住民より依頼を受けて行なったもの。延長約800m。
都市の閑静な住宅地に立つ新築1戸建て木造住宅。敷地に降った雨水を、窓に伝わせ、池に落とし、屋根や庭の散水として完全循環利用できる建築。2002年10月竣工、94m2。
都心の閑静な住宅地に立つ新築1戸建て木造住宅。南側間口5m未満という敷地条件のもとで、十分な採光と通風を確保した。2000年12月竣工、100m2。
内井事務所における担当設計作品。
山間部に建設予定の滞在型の宿泊施設。多様なライフスタイルの来訪者が長期滞在できるプランを計画。長野県北佐久郡。
全住戸に広いテラスを設けた計画。北側にも住民の表出を促すために、低層部ではクロスメゾネット方式を立案。福岡県北九州市、約6ha、600戸。
ホタル水路でまちを繋ぐ計画。1998年第1回滋賀環境ビジネスメッセ98(滋賀環境ビジネスメッセ実行委員会主催)。福岡県北九州市、2010年予定、約25ha。
精神薄弱障害者を対象とした新設の高等養護学校。中庭を囲んだ分散配置とし、冬の空っ風を防ぎながら青空教室ができる半戸外空間を計画。県内初の、県産材唐松を主要建築材料として用いた建築。1997年文部省特選作品表彰、文部大臣奨励賞、第1回全国木材活用コンクール入選。2000年建築学会作品選集。2000年前橋都市景観賞。1997年3月竣工、約5,500m2。
尾瀬高校に新設された自然環境科の特別授業用の施設。ミーティングルーム、アトリエなどからなる、県内初の黒板をなくした少人数制の教育空間。また、県産材唐松を主要な建築材料として用いた建築。1997年文部省優秀作品表彰。1997年3月竣工、約1,200m2。
地球の誕生から現在までの生命の歴史を展示する博物館と、県民が多目的に利用できるホールの複合施設。地層断面を想起させる塗壁材を開発。平成11年 建築学会作品選集。平成14年 公共建築賞。1997年 福祉のまちづくり奨励賞。1996年3月竣工、約12,000m2。